土曜日, 6月 15, 2013

三陸の海

 盛岡で若冲を見て宮古に一泊しました。三陸の海を見たかったのです。
 翌10日、宮古から三陸鉄道北リアス線に乗って久慈をめざします。30分ほど走った所で、不通区間手前の小本で降ろされました。地底湖のある龍泉洞という鍾乳洞に寄った後、田野畑行きの連絡バスを待つ間に海まで歩いてみました。
 快晴の空を映して、海は真っ青に澄み渡っていました。東京湾以外の海を見るのは久しぶり。こんなにきれいな海を見たのも、記憶にないぐらい昔だった気がします。
 その美しさに泣きたくなるぐらいですが、別の理由でも泣きたくなるのはみなさんのご想像の通りです。
 この写真から少し引くと、崩れた堤防やパワーショベルが写ります。周囲では港湾の復旧工事を進める音が響いています。駅から少し山側に行った所には、仮設住宅の団地がありました。あれから2年半近くが経つというのに、まだなにも片付いてはいないのです。
 ところで、砂浜に立っている奇妙な石塔はなんでしょう。昔からここにあるのか、津波が運んできたものなのかはわかりません。テトラポッドかなにか消波設備の残骸のようにも見えます。
 ちょっと不思議な景色でした。

 駅に戻り、仮設商店で買ったお弁当を食べました。ウニもアワビもない、普通のノリ弁でした。

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