
今日は、GWの遠足に平井川を遡り、大久野のフジを見て五日市折返しで秋川を下ってこようと計画して、会社に行くよりも早起きをして出かけました。それでも五日市に着いたのは13時頃。折返すにはいい時間です。
駅前のやまねこ亭でのらぼうスパゲッティを食べていると、やまねこさんが「今朝、人里(へんぼり)まで走ってきたんですが、まだしだれ桜が咲いていましたよ。」と写真を見せてくれました。
人里と言えば、檜原村のさらに奥、字とは裏腹に人里離れた所で、五日市から行くんでも大変だ、と思ったのですが、店を出て自転車のセッティングをしている時にふと魔が差して、帰り道とは反対方向に走り出してしまいました。
30分ぐらいで檜原村役場のT字路に着いたもののその先は人家も絶えた林道をひたすら走ります。時折、風張峠あたりから帰ってきたらしいロードの人たちとすれ違いますが、登っていくのはわたしとエンジンの付いたバイクばかり。いつもとは違った景色が楽しくはあるものの、帰れなくなるかもと不安になったところで、しだれ桜が人里のどこに咲いているのか聞忘れてきたことに気がつきました(その時は行くつもりが無かったからね)。
ガーン!
仕方がない、こんな遠くまで来たんだという証拠に「人里」と書かれたバス停の写真だけ撮って帰ろう(でも、くやしいから途中では引返さないぞ)、とへろへろになりながら走り続け、もう一回登りがあったら歩いてしまうかもと思ったところで、突然視界に満開のベニシダレが飛込んできました。しかも桜に抱かれるように立っている山小屋風の建物は、バスの待合所です。
時間はもう15時を過ぎていました。途方に暮れるぐらい遠くまで来てしまいました。でも、いい時に来ました。達成感と桜の美しさに気分も高揚してきます。しばらく写真を撮って、下り坂になった帰路につきました。
でも、よかったのはほんの数十分。すぐに道は平坦になり、多摩サイに着く頃には膝が痛くなって青息吐息。もう無理はすまいと、泣きながら帰ったのでした。